前回の続きです。
今回ヒップホップをメインにやっていきます。
- 8.DJ TATSUKI「TOKYO KIDS (feat. IO & Mony Horse)」
- 9.菅原信介「襤褸」
- 10.18scott『People Around Me』
- 11.RUBYSTAS「Drive」「LOVE&HATE」
- 12.STUTS『Orbit』
- 13.Tade Dust「Life Goes On(feat. Bobero)」
- 14.ISSUGI『366247』
- 15.WATSON「New Real(feat. Young Zetton)」「break bad」
8.DJ TATSUKI「TOKYO KIDS (feat. IO & Mony Horse)」
美空ひばりの「東京キッド」をサンプリングしたビートに、東京のラッパー2人を客演に迎えた曲です。去年出たシングルで一番好きなのはこの曲かもしれないです。
昭和の上ネタに、現代的なドラムとラップが乗ることにより、古くささを感じさせない良いリバイバル作品だと思います。
個人的には、IOが1stの頃に近いスタイルでラップしていたのが嬉しかったです。最近は歌に寄っていて、それがピンとこなかったので…
9.菅原信介「襤褸」
宮城県のSSW・ソウルシンガー、菅原 信介のアルバム『NEW DAY』収録の曲です。彼やこの曲はTwitterで偶然見かけて知ったのですが、古き良きR&Bやソウルを想起させる、パワフルな歌声の持ち主です。
全編を通して素晴らしいアルバムでしたが、特にこの「襤褸」が耳残りました。おそらくですが、Nujabesの「Lov(sic)Part.3」をサンプリング(もしくは同じネタ)したトラックと彼の歌声に引き込まれました。サビの「鉛の心臓がパリンパリンとひび割れた」というフレーズが非常に印象的です。
表題曲の「NEW DAY」にもソウルフルな彼の良さが現れていると思うので、そちらだけでも是非。
10.18scott『People Around Me』
藤沢のラッパー18scottの1st mini albumです。「湘南新宿ラインFreestyle 」などから見られる、言葉を詰めて畳み掛けるようなフロウをこのEPで物にした印象です。
特に「Cry Later ft.柊人」がお気に入りです。メロウなビート・フックと相性が抜群に良い。
11.RUBYSTAS「Drive」「LOVE&HATE」
サウンドプロジェクト「AKLOGRAM」(残念ながら2022年2月に終了)内のユニットRUBYSTAS[ケーヴァ(CV:城戸香織)& スピサ(CV:大地葉)]の2曲です。どちらも非常に良質なシティミュージックです。「AKLOGRAM」は他にも良曲が多く、終了したのが残念でなりません。
youtu.be「Drive」の作曲・編曲にはShin Sakiuraが参加しています。
どちらもシティポップのプレイリストに入っていても何ら違和感の無い素晴らしいクオリティです。
12.STUTS『Orbit』
MPCプレイヤーSTUTSによる3作目のアルバムです。
多くのラッパー・シンガーを客演に招き、彼らの実力を十二分に引き出しています。
2stepやトロピカルなトラックもあり、彼の引き出しの多さに驚きます。
やや昔のヒップホップを感じさせる「Pretenders」と、Julia Wuの歌が素晴らしい「World's End」がお気に入りです。
13.Tade Dust「Life Goes On(feat. Bobero)」
夜猫族のメンバー2人による掛け合いが印象的な曲です。
UK garage風のビートに両者のスキルフルなラップがバッチリハマっています。
tade dustはほぼ一定のテンションで抑揚も控え目なラップですが、ビートアプローチに優れています。一方bonberoは抑揚がしっかりしていて頭韻でのライミングを多用しており、対称的なスタイルと言えます。だからこそ、掛け合いが映えるのかもしれません。
14.ISSUGI『366247』
東京のベテランラッパーISSUGIによる9作目のアルバムです。
正直これまでの楽曲はリリックが耳に入ってこなくてピンときていなかったのですが、本作はリリックがリリックとして聞こえたので、好きな作品です。
インタビューなどを見ると、今回は言葉を重要視したとのことなので、それが理由なのかもしれません。
【インタビュー】ISSUGI 『366247』| 言葉を大事にしなきゃ次のレベルにはいけない - FNMNL (フェノメナル)
「Perfect blunts」と「from Scratch」がビート・リリック共に自分好みでした。
15.WATSON「New Real(feat. Young Zetton)」「break bad」
オリジナリティ溢れるリリックで頭角を現した徳島のラッパーWatsonの2曲です。
「おっぱい見ても出たことない鼻血 出る時は粉ついてる鼻に」
「留置所流れてたラジオ ヒップホップより聴いてたあいみょん」などユーモアかつリアルな歌詞が特徴的です。
「冷たい飯食うでも 熱いこと言う」
この2曲はリリックだけでなく、声の高さやフロウが他の曲よりも自分好みだったのでよく聞いてました。
ヒップホップについては粗方書き終えたので、今回はこれで終わります。